注連蔵のこだわり

酒見注連蔵が大正5年に始めた「酒見商店」は国酒である日本酒を販売するお酒屋さんでした。

車もない時代、注連蔵はリアカーを引いてお酒を卸していたそうです。注連蔵の一人娘である酒見正子は、その酒屋で「角打ち」を始めました。

酒見注連蔵の養女である一人娘の酒見正子が酒見屋酒店の店頭に立ち、角打で花の露を手にして販売している様子。(昭和20年ごろ)

 

一番最初に売られた日本酒は今でも注連蔵で販売している「花の露」です。

蔵元から特約店契約をして初めてその酒を売ることができる時代、注連蔵の1階にはその特約店としての証である木製の許可証が今も飾ってあります。

 

 

一方で、正子が初めて出したおつまみは「おでん」と「ぜんざい」でした。おでん出汁は佐世保らしく、溜まり醤油を使った甘みのある出汁。そしてぜんざいもガツンと甘い、なんとも佐世保人が好きそうな2つの商品でした。この商品は今でも当時の正子のレシピで作り続けています。

 

 

そして、その角打ちのおつまみがどんどん増えて、いつの間にか料理がメインのお店になってしまいました。それが今の「ささいずみ」です。「酒屋で居座って酒を飲む行為」を「居酒をする」と言いますが、そこから生まれた言葉が「居酒屋」です。ささいずみは居酒屋という言葉の定義そのものなのです。そのささいずみの創業当時の角打ちを再現したのが「角打ち 注連蔵」です。ささいずみの原点に立ち戻り佐世保に感謝するための場所として2009年8月8日にオープンしました。できるだけ安く、美味しい日本酒とおつまみを楽しんでもらいたい。佐世保で人と繋がり、人と話をして、佐世保で笑顔になる。ふらっと立ち寄って新しい出会いや、いつもの顔に会う。そんな些細な日常が一番愛おしいと思える場所を注連蔵はこれからも目指します。

樋ノ口生しぼり

フルーティーで瑞々しい美味しさに魅了され、正子が無理を承知でこのお酒をささいずみで売らせて欲しいとお願いしたお酒『樋ノ口生しぼり』。

本来、銘酒『西の関』の醸造元である大分県の萱島酒造さんの酒蔵でしか味わえない『樋ノ口生しぼり』を、毎年六十本だけ、ささいずみの為に瓶詰めしていただけることになりました。

 口に含むと、発酵中のガスが弾けると同時に、米麹の香りがふわっ。その後香りが旨味となり口の中全体に広がります。しぼりたてのフレッシュな瑞瑞しさの中に濃厚な甘みと旨味を隠し持った日本酒です。冷蔵庫でしっかりと冷やして、口の中でピリピリと弾ける微発泡酒の醍醐味は飲んだ方にしかわかりません。

六十本限定ですので、無くなり次第終了です。毎年、春にしか飲めない、ささいずみグループでしか飲めない特別な日本酒をぜひご堪能ください。